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Event Feature 2026.03.29

相模湖CUP2026 桜ラウンド レースレポート

予選3ラウンドで周回力を試し、1周アタックで一撃の速さを競い、その総合順位からビギナー / エキスパートの本戦へ進む。相模湖CUP2026 桜ラウンドは、ひとつの大会の中にFPVレースの異なる面白さが何層にも重なった一日だった。

Qualifying Leader

高梨智樹

7周 1:38.113。予選3ラウンドで最も難しい「落ちずに速い」をやり切り、大会全体の軸を作った。

Attack Lap

12.995sec

1周アタックは高梨智樹がトップ。MADX、SENA も続き、上位陣の輪郭をさらにくっきりさせた。

Final Champions

miura / MADX

ビギナーは miura、エキスパートは MADX。最後の一本でしか決まらない、勝負の重みが残った。

朝の相模湖は、穏やかに見えてどこか張りつめていた。予選では3ラウンドの中で周回を積み、1周アタックでは一撃の速さを出し、最後は4機が並ぶ本戦で勝ち切る。勝負の条件がフェーズごとに変わるからこそ、会場で見える強さもひとつではない。

予選が終わるたびに「今日は誰が軸になるのか」が少しずつ見えてきて、アタックラップでその輪郭がさらに濃くなる。けれど、本戦に入るとその序列が簡単には守られない。相模湖CUP2026 桜ラウンドは、速さの種類が何度も入れ替わる大会だった。

相模湖CUP2026 桜ラウンドに集まった参加選手たち
予選から本戦まで、それぞれ違う強さを持った選手たちが相模湖に集まった。

Qualifying 1-3

まず大会の芯を作ったのは、周回を落とさない選手たちだった

予選順位を見る

Race9-20 の予選3ラウンドは、A/B/C/D の4組で進みながら、集計ではひとつの総合順位として扱われた。ここで重要だったのは、単純なベストラップではない。何周積めるか、そしてその中でどれだけタイムを削れるか。FPVレースの土台になる「落ちない強さ」が試される時間だった。

その中で先頭に立ったのが高梨智樹選手。7周 1:38.113 は、派手な一発よりも、全体をまとめ切る技術の高さを感じさせる数字だった。続く MADX、SENA も7周。大会の主役になる顔ぶれは、この時点でかなりはっきりしていた。

ただ、予選の面白さは上位3人だけではなかった。6周のゆーFPV、5周帯にひしめく TSUJI_FPV、Sakezo_fpv、くっすー、aska。少しのミスで本戦クラスが変わる位置に、最も濃い緊張感があった。

Attack Lap

1周にすべてを乗せたとき、見えてくる別の強さがある

アタックラップを見る

Race21-24 の1周アタックラップでは、空気が一気に変わった。周回数の積み重ねではなく、たった1本で場をひっくり返す勝負になる。予選で安定していた選手が、そのまま一撃の速さまで持っているのか。そこに視線が集まった。

結果は高梨智樹が 12.995 秒でトップ。MADX が 13.587 秒、SENA が 14.057 秒で続き、予選上位の3人がここでも前に出た。大会の軸はより明確になったが、同時に Sakezo_fpv や くっすー、aska もきっちりポイントを積み、シード争いをさらに複雑にした。

カロヤンは計測トラブルがありながら、運営判断で 26.023 秒を公式タイムとして採用。こうした現場対応も含めて、大会を成立させる緊張感があった。

Combined Seeding

予選とアタックラップを重ねた総合順位が、本戦の空気を決めた

総合順位を見る

予選3ラウンドとアタックラップには、それぞれ 1位16pt から 16位1pt のポイントが付与された。この合算が本戦シードになる。つまり、周回力と一撃の速さ、その両方を持っていないと有利な場所には立てない。

この方式で首位に立ったのが高梨智樹の32pt。MADX が30pt、SENA が28ptで続く。4位以下には Sakezo_fpv、くっすー、aska、ゆーFPV、イチカワFPV が入り、ここまでがエキスパート。9位以下はビギナーへ回った。

順位表はここで一度完成するが、本戦ではまた別の物語が始まる。良いシードは有利だが、それだけでは勝ち切れない。その先の勝負のために、ここまでの積み上げがあった。

BEGINNER Final

ビギナー本戦は、順位を上げたい気持ちが最後まで止まらなかった

ビギナー最終順位

ビギナー本戦は、単に「下位クラスの決勝」ではなかった。ここにはここで、勝ち上がりの意味があり、最後に順位をひとつでも上げたいという意志があった。準決勝から決勝、順位決定戦まで、全員のレースに役割が残っていた。

最終的に優勝したのは miura。決勝で4周をまとめ切り、ビギナーの頂点に立った。2位には TSUJI_FPV、3位には K's_FPV。ここは大会後の計測確認を踏まえ、2位と3位を入れ替えて正式確定としている。4位は TomoFPV。

順位決定戦ではカロヤンが5位、ReinaStyle FPV が6位。chippy が7位、ツチヤ が8位で大会を終えた。決勝に届かなかった選手たちも、最後の一本で自分の順位を掴みにいく。その熱が、ビギナー本戦の輪郭を作っていた。

最終順位: 1. miura / 2. TSUJI_FPV / 3. K's_FPV / 4. TomoFPV / 5. カロヤン / 6. ReinaStyle FPV / 7. chippy / 8. ツチヤ

EXPERT Final

エキスパートは、最後まで勝負の芯が折れなかった

エキスパート最終順位

エキスパートは、予選から見えていた大会の芯がぶつかる本戦だった。高梨智樹、MADX、SENA、くっすー、Sakezo_fpv、aska、ゆーFPV、イチカワFPV。総合上位8名がそろい、誰が最後に勝ち切るのかという正面衝突になった。

優勝は MADX。決勝レースで 59.804 を刻み、最後に頂点を奪い切った。2位は SENA、3位は くっすー。ここも計測確認を反映し、2位と3位を入れ替えて正式確定としている。4位は高梨智樹。予選で大会を引っ張った選手が、本戦では別の形で順位を終える。その残酷さもまた本戦だった。

順位決定戦では Sakezo_fpv が5位、aska が6位、イチカワFPV が7位、ゆーFPV が8位。上位にいた選手でも、一本の崩れで順位が反転する。そのシビアさが、相模湖のエキスパートを最後まで緊張感のあるレースにしていた。

最終順位: 1. MADX / 2. SENA / 3. くっすー / 4. 高梨智樹 / 5. Sakezo_fpv / 6. aska / 7. イチカワFPV / 8. ゆーFPV

相模湖CUP2026 桜ラウンドを通して見えたのは、同じレースでも強さの種類はひとつではないということだった。予選では安定、アタックラップでは瞬発力、本戦では他機と並んだ中での判断力。その全部が必要で、そのどれかひとつだけでは最後まで勝ち切れない。

だからこそ、表彰台の名前には重みがある。そして、その外側にも確かなレースが残る。ゲートを抜ける一瞬の判断、一本ごとに変わる空気、最後まで取り切った順位。今回の相模湖は、そういう熱をまるごと抱えた大会だった。

相模湖CUP2026 桜ラウンドの表彰台
最後に残るのは順位だけではない。その日を戦い切った空気ごと、表彰台に刻まれる。