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Final Report 2026.03.22

KAIZUKA Glowing DRONECUP 2026 本戦総括

予選で張りつめた空気は、本戦で一気に火を噴いた。LADIESは3本勝負で女王が揺らがず、NORMALはSENAが完全制圧、EXTREMEは最後の1本まで勝者が確定しない死闘。ゲートを抜けるたびに順位が変わり、ミスひとつで世界が反転する、FPVドローンレースの熱狂がそのまま詰まった一日だった。

LADIES CHAMPION

Kumi_nei

「楽しみまーす」のムードのまま、3本中2本を制して頂点へ。軽やかさと強さが同居した優勝だった。

NORMAL CHAMPION

SENA

「FPV2年生!がんばります!」の言葉どおり、準決勝から決勝3本まで一度も先頭を譲らない完全優勝。

EXTREME CHAMPION

YutoJW

「ボコしまーす」の宣言を最後の3本で現実にした。追いつかれても、最後の1本でもう一度前に出た。

本戦の面白さは、予選順位がそのまま答えにならないところにある。良いシードを持っていても、1本で流れを失う。逆に、ひとつ順位を落としても次の1本で空気を変えられる。貝塚の本戦は、そのFPVレースらしい残酷さと昂揚感を、クラスごとに違う形で見せてくれた。

LADIESは王者の総合力、NORMALは安定した支配、EXTREMEは0.033秒差の死闘。数字だけ見ても十分に濃いが、実際の進行はもっと熱かった。1ヒート終わるごとに観客の呼吸が変わり、次のゲートで何が起きるか誰にも読めなかった。

LADIES

3本勝負を制したKumi_nei、最後まで揺さぶったきっしー

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レディース決勝は Race71..73 の3本勝負。1本目はKumi_nei、2本目はきっしーが取り、優勝の行方は最終3本目までもつれ込んだ。そこで再び前に出たのがKumi_nei。気負わず楽しむという姿勢のまま、最後は結果できっちり締めた。

きっしーは2本目を奪って一度流れを自分に引き寄せた。コメントの「貝塚レースもよろしく!」どおり、会場の熱量を一段上げる走りだっただけに、3本目の99はあまりに痛い。それでも総合2位。王者を最後まで脅かした最大のライバルだった。

ReinaStyle FPVは3本目で2位に浮上し、総合3位を確保。「あなたの応援が、私の推力になります!」というプロフィールの通り、最後に一段ギアを上げて表彰圏へ食い込んだのが印象的だった。haruも3本すべてを走り切り、4位で大会を締めた。

最終順位: 1. Kumi_nei / 2. きっしー / 3. ReinaStyle FPV / 4. haru

NORMAL

SENAが全ヒート制圧、背後では毎本のように順位が動いた

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準決勝AはSENAとyuzuiro、準決勝BはMITSUKIとAriが決勝へ進出。ここだけ見ると順当にも見えたが、裏で行われた順位決定戦ではMASUI FPV FPVが一気に巻き返し、コメントの「マイペース」どおり自分のリズムで5位を確保。obatyも7番手シードから6位まで押し上げている。

しかし頂点だけは一度も揺れなかった。SENAは準決勝1位通過、そのまま決勝3本もすべて1位。予選から続く強さを本戦でさらに確信に変え、「FPV2年生!がんばります!」の言葉を完全優勝という形で着地させた。

2位争いは毎ヒートのように景色が変わる。決勝1本目はyuzuiro、2本目はMITSUKI、3本目は再びyuzuiro。ポイントは yuzuiro 6 / MITSUKI 5 / Ari 1。わずか1点差で2位と3位が分かれ、Ariも毎ヒート食い下がって総合4位に踏みとどまった。

最終順位: 1. SENA / 2. yuzuiro / 3. MITSUKI / 4. Ari / 5. MASUI FPV FPV / 6. obaty / 7. KPro-FPV / 8. ツチヤ

EXTREME

0.033秒差の2本目、そして最後の1本でYutoJWが奪い返した

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EXTREME準決勝AはSENAがYutoJWを抑えて1位通過、準決勝BはMADXが先頭、yuzuiroが続いた。ここで勢力図が一度入れ替わったように見えたが、決勝3本はさらに上の熱量だった。1本目はYutoJW、2本目はMADX、3本目は再びYutoJW。まさに奪い合いだった。

この決勝の芯は2本目にある。MADXの 0:57.470 と、YutoJWの 0:57.503。差はわずか 0.033秒。MADXはコメント通り「息切れしないように」とは思えないほど鋭く、17.285のベストを叩き出して勝負を最終戦へ持ち込んだ。

それでも最後の1本で前に出たのがYutoJWだった。コメントの「ボコしまーす」は、最後まで強気を曲げない宣言だったのだと思う。2本目で並ばれても、3本目で再び1位。優勝争いを自分の手に引き戻して、そのまま王者になった。

3位のSENAも大きかった。準決勝A勝者として決勝へ入り、最後の3本目では2位でフィニッシュ。ポイントでは SENA 5 / yuzuiro 0 となり、決勝に残った4人の中で明暗がはっきり分かれた。さらに順位決定戦ではReinaStyle FPVが先頭で5位、ツチヤが6位、きっしーが7位。EXTREMEは上位争いだけでなく、最後の順位決定戦まで全員が見せ場を作ったクラスだった。

最終順位: 1. YutoJW / 2. MADX / 3. SENA / 4. yuzuiro / 5. ReinaStyle FPV / 6. ツチヤ / 7. きっしー

本戦を通して見えたのは、同じドローンレースでもクラスごとに勝ち方がまるで違うということだ。LADIESは3本勝負の総合力、NORMALは王者の支配力、EXTREMEは一瞬の優位が次の1本でひっくり返る危うさ。その全部が、貝塚の一日に詰まっていた。

ゲートを抜ける角度、立ち上がりの一拍、ラインを広げるか詰めるか。その積み重ねが数秒差になり、最後には0.033秒差の世界まで縮む。KAIZUKA本戦は、FPVドローンレースの面白さを、最も分かりやすく、最も熱く見せてくれた舞台だった。